親が亡くなった後に必要な名義変更・解約・退会などの手続き

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親が亡くなった直後はバタバタしますが、火葬が終わると一段落します。

公的な制度(年金、税金、医療保険)の手続き以外にも、さまざま名義変更・解約・退会などの手続きが必要になります。必要書類は、それぞれに問い合わせて必ず事前に確認することをお勧めします。

遺産分割が未確定の場合、すなわち遺言書がなく相続人が複数いる場合には、誰がどの遺産を相続するか相続人全員が合意するまで話し合う必要があります。合意が成立したら遺産分割協議書を作成します。遺産分割協議書は、各遺産の相続手続きに必要なほか、相続税の申告でも必要になります。

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遺産分割協議書がなくても可能な手続き

遺産分割協議書がなくても、以下の手続きは可能です。毎月(年)の料金が発生するものは、速やかに名義変更か解約をしましょう。

  • 預貯金口座の解約
  • 死亡保険金の請求
  • 軽自動車の名義変更
  • 公共料金の名義変更・解約
  • 電話の名義変更・解約
  • クレジットカードの退会届
  • 運転免許証の返納
  • パスポートの返納

預貯金口座の解約

故人の預貯金は遺産なので、預貯金口座を解約するには相続手続きが必要になります。相続人全員が合意すれば、遺産分割協議書がなくても代表相続人によって手続きは進められます。

  1. 預貯金口座の名義人が亡くなったことを金融機関に連絡する
  2. 金融機関の指示に基づいて必要書類を準備する
  3. 金融機関に書類を提出する
  4. 預貯金が払い戻される

金融機関は、口座名義人の死亡を知った時点でその口座の入出金を停止します。各種サービスの支払い用口座に指定していた場合には、速やかに口座を変更するか不要なサービスは解約して、支払いが滞ったり利用していないサービスの料金が引き落とされたりしないようにしましょう。

死亡保険金の請求

生命保険では、契約者被保険者受取人という3種類の立場の人が関わります。

契約者保険料を支払う人
被保険者保険の対象となる人
受取人保険金を受け取る人

故人が被保険者だった場合、亡くなったことを受取人(または契約者)が保険会社に連絡します。死亡保険金の請求手続きは受取人が進めます。

もし受取人が既に亡くなっていた場合には、保険金は受取人の法定相続人に支払われます。死亡保険金は遺産とみなされますが、相続人全員が合意すれば、遺産分割協議書がなくても代表相続人によって請求手続きを進めることが可能です。

故人が被保険者ではなく契約者だった場合、保険契約は相続人全員の共有財産として継続されます。手続きとしては、相続人の中から契約者を決めて契約の相続手続きをします。あるいは、契約を解約して解約返戻金へんれいきんを受け取ります。

故人が被保険者でも契約者でもなく受取人だった場合、契約者が保険会社に連絡して、被保険者の同意を得た上で速やかに受取人の変更手続きを行いましょう。

軽自動車の名義変更

故人が軽自動車を所有していた場合、相続人による名義変更の手続きが必要です。普通車と違って遺産分割協議書は必要ありません。相続人が軽自動車を使用する場所(使用の本拠の位置)を管轄する軽自動車検査協会の事務所で手続きをします。

名義変更してからでないと譲渡、売却、廃車することはできません。

公共料金の名義変更・解約

故人が契約していた電気、ガス、水道の支払いが滞らないように、遺族が電気会社、ガス会社、市区町村の水道局にそれぞれ電話で連絡して、速やかに契約者の名義変更の手続きをします。誰も使わないのであれば、解約の手続きをしましょう。

電話の名義変更・解約

故人が契約していた固定電話を継続利用する場合は、遺族がNTT東日本またはNTT西日本に連絡して継承(名義変更)の手続きをします。利用しない場合には、利用休止・一時中断・解約のいずれかの手続きをします。

故人が契約していた携帯電話は、遺族が携帯会社に連絡して解約(または継承)の手続きをします。

手続きをしないで放っておくと、電話を利用しなくても料金が発生するので、速やかに手続きを済ませましょう。

クレジットカードの退会届

故人がクレジットカード会員だった場合、遺族がカード会社に連絡して退会の手続きをします。未払い残高があれば、債務として相続の対象になります。

年会費が有料の場合、退会手続きをしないと年会費の支払い義務が発生するので、速やかに手続きを済ませましょう。

運転免許証の返納

故人が運転免許証を持っていたとしても遺族に返納義務はありません

ただ、放っておくと免許更新等の通知が届くので、通知の送付を止めたい場合は、故人の住所地を管轄する警察署か運転免許センターに返納します。

返納の手続きには、故人の免許証のほかに、故人の死亡が確認できる書類(例:死亡診断書のコピー、住民票の除票)、届出者の本人確認書類(例:運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証)が必要です。

パスポートの返納

故人がパスポートを所有していた場合、死亡した時点で失効します。都道府県のパスポート申請窓口で返納手続きを受け付けています。

返納の手続きには、故人のパスポートのほかに、故人の死亡が確認できる書類(例:死亡診断書のコピー、住民票の除票)、届出者の本人確認書類(例:運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証)が必要です。

遺産分割協議書が必要な相続手続き

以下の各遺産の相続手続きには、遺産分割協議書が必要になります。

  • 不動産の所有権移転登記
  • 自動車(普通車)の名義変更
  • 有価証券の名義変更
  • 会員権の名義書換かきかえ
  • 生命保険契約の

不動産の所有権移転登記

故人が土地や家などの不動産を所有していた場合、相続人による所有権移転登記の手続きが必要です。申請書を作成して法務局に提出します。

自動車(普通車)の名義変更

故人が普通車を所有していた場合、相続人による名義変更の手続きが必要です。相続人が車を使用する場所(使用の本拠の位置)を管轄する陸運支局か自動車検査登録事務所で手続きをします。

名義変更してからでないと譲渡、売却、廃車することはできません。

有価証券の名義変更

故人が株式を所有していた場合、相続人が株券発行会社(上場会社であれば株式を管理する信託銀行や証券会社)に連絡して、名義書換の手続きをします。

故人が投資信託を所有していた場合、故人の証券取引口座がある証券会社や信託銀行に相続人が連絡して、相続人の口座に振替手続き(名義変更手続き)をします。

会員権の名義書換

故人がゴルフ場やリゾート施設の会員権を所有していた場合、運営会社の内部規則に特に定めがなければ、会員権は相続の対象になります。相続人が運営会社に連絡して手続きをします。

相続人が会員になる場合、名義書換かきかえの手続きをします。施設を利用しないで会員権を他人に譲渡(売却)する場合、いったん相続人への名義書換が必要な施設と不要な施設があります。

生命保険契約の名義変更

故人が生命保険の契約者で被保険者は別人だった場合、保険契約は相続人全員の共有財産になります。契約を継続する場合には、相続人の中から新しい契約者を決めて名義変更の手続きをします。

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